よくわかる国民年金(TOP) » よくある年金の質問・疑問 » 老齢基礎年金の繰下げ支給のメリット・デメリット

老齢基礎年金の繰下げ支給のメリット・デメリット

繰下げ支給のメリット
・一生増額された老齢基礎年金をもらえる
・付加年金も同率で増額される

繰下げ支給のデメリット
・老齢基礎年金の受給を先送りにするので受け取れる期間が短くなる

「メリットとデメリットを比較してどっちが得か?」ということになりますが、
長生きすれば繰り下げた方が得、早く亡くなると損ということになります。

老齢基礎年金は生きている間しか支給されないのですが、繰下げすると受給期間が短くなるため、年金額が増えるという訳です。

自分の寿命がわかる人はいませんので、老齢基礎年金を繰り下げて得するか損するかの結論は出ません。

ただ、繰り下げた場合の最大のリスクは、受給する前に亡くなると未支給年金として遺族が受け取ることになるということです。額も少なく、本人も受け取れません。

このリスクを考慮したうえで、老後の生活に金銭的余裕があり、年金を増額したいという方は、老齢基礎年金の繰下げ支給を受けましょう。

繰下げ支給を受けた場合の増額率

繰下げで増額されるのは10年目までです。それ以降は増額率は変わりません。
75歳でも71歳でも84%ということです。気を付けてください。

昭和16年4月2日以後生まれの場合
受給権を取得した日の属する月から繰下げの申出をした日の属する月の前月までの月数に0.7を乗じた分、増額となります。

例えば、65歳に受給権を取得し、66歳7ヶ月の途中で支給繰下げの申出をした場合、その前月までの1年6ヶ月が対象となるので、
18ヶ月(1年6ヶ月) × 0.7 = 12.6%
したがって、年金支給額の12.6%が一生増額されることになります。

1年ごとの増額率は次の表のとおりです。

年齢 増額率(昭和16年4月2日以後生まれの場合)
1年 8.7%(12月 × 0.7)
2年 16.8%(24月 × 0.7)
3年 25.2%(36月 × 0.7)
4年 33.6%(48月 × 0.7)
5年 42%(60月 × 0.7)
6年 50.4%(72月 × 0.7)
7年 58.8%(84月 × 0.7)
8年 67.2%(96月 × 0.7)
9年 75.6%(108月 × 0.7)
10年 84%(120月 × 0.7)

昭和16年4月1日以前生まれの場合は、増額率が高く、年単位となります。

年齢 増額率(昭和16年4月1日以前生まれの場合)
1年〜1年11ヶ月 12%
2年〜2年11ヶ月 26%
3年〜3年11ヶ月 43%
4年〜4年11ヶ月 64%
5年〜 88%

老齢基礎年金の繰下げ支給の要件

※法改正により、執筆当時と閲覧時で差異が生じる可能性があるので注意してください。
▲ページトップへ戻る